2011年12月25日日曜日

『ガリバー旅行記』……この世の中、あんまり潔癖すぎると気が狂ってしまう

最近むかし読んだ子供本を読むのがクセになった。『宝島』に続いて今日はスウィフトの『ガリバー旅行記』。「スウィフトの人間社会に対する呪詛と悪態の数々は痛快至極。全く同感」とかなんて思って読み終わって解説を読むと、あらら、知らなかったけどスウィフトはこれを書いてからしばらくして精神疾患で死んでしまった由。ご用心ご用心。この世の中では、あまり潔癖すぎると気が狂ってしまうのだ。清濁併せ呑むというこころが必要だね。




でも、面白かった。思い込みの強い科学者企画集団がいろんなプロジェクトをはじめ、やっている人たちは大まじめなんだけれど、いずれもカネばっかり使うだけで社会をめちゃくちゃにして、おまけに本人達は失敗に一向に気がついていないというくだりも、抱腹絶倒。

感心したこと。支配階級(宮廷、貴族、司法、軍人などなど)にとってこれだけきつい風刺作品を平気で出版させた18世紀のイギリス社会というのは、偉かったと思う。日本の江戸時代ですよ。

1 件のコメント:

かたやま さんのコメント...

場違いのことでご迷惑ですが、1月か2月に、伊豆松崎においしい魚を食べさせてくれるところがあるとつぶやいておられました。店の名前をもう一度教えていただければ幸甚です。長八美術館を訪ねたいと思ってます。